レアアースとテクノロジーの関係|AIが解説するテクノロジーの裏側

モヒカンと眼鏡のキャラクターが、鉱石から材料、モーター、資源回収への循環を案内するイラスト AIが解説するテクノロジーの裏側

はじめに

スマホやEV、ロボットの性能を支えるのは、ソフトウェアや半導体だけではありません。磁石や研磨材などに使われるレアアースも、材料の面から技術を支えています。

ただし、「すべての電子機器やセンサーに不可欠」「なければAIが動かない」と一律に言うのは正確ではありません。どの部品に、どの元素が、何のために使われるのかを分けて考えます。

レアアースとは何か?

レアアース(希土類)は、一般にランタノイド15元素とスカンジウム、イットリウムを合わせた17元素の総称です。ネオジム、プラセオジム、ジスプロシウム、テルビウムなどが含まれます。USGS「Rare Earths Statistics and Information」

地殻中の存在量や用途は元素によって異なります。資源として利用するには、経済的に回収できる濃度や形で存在し、必要な元素を分離・精製できることが重要です。

どのような特性が使われているのか?

磁石、発光材料、ガラスや研磨材、触媒など、用途はさまざまです。レアアースならすべて強い磁石になるわけではなく、元素や化合物、合金の組み合わせによって特性が変わります。USGS「Rare Earth Elements—Critical Resources for High Technology」

強い磁力を生かす用途と、光学的・化学的な性質を生かす用途は区別して理解すると分かりやすくなります。

スマホではどこに使われるのか?

ネオジムを含む磁石は、小型でも強い磁力が必要なスピーカーや振動機構、カメラを動かす機構などで使われることがあります。ただし、採用する磁石や方式は機種・部品ごとに異なります。

小型化は磁石だけで決まるわけではありません。コイル、機械構造、駆動回路、制御を組み合わせて、音や振動、レンズの動きを作っています。

加速度センサーやIMUにも必須なのか?

必須とは言えません。一般的なMEMS加速度センサーは微小な構造の変位を、MEMSジャイロは振動する構造に働く力を利用して運動を検出します。レアアース磁石で動きを測るという共通原理ではありません。

IMUは加速度センサーとジャイロなどをまとめた装置です。磁気センサーを組み合わせる場合もありますが、磁場を検出することとレアアース磁石を材料として必要とすることは別です。たとえばBosch SensortecのIMUも、加速度と角速度を検出するセンサーとして説明されています。Bosch Sensortec「Motion Sensors」

製品全体にレアアースを使う部品があることから、搭載される全センサーに必須だと結論づけることはできません。

EVやロボットのモーターではどう使われるのか?

ネオジム磁石を使う永久磁石モーターは、EVやロボットなどの選択肢です。高温で磁力を保ちやすくするため、ジスプロシウムやテルビウムを利用する場合があります。一方で、その使用量を抑える技術も開発されています。

すべてのモーターが同じ磁石を使うわけではなく、永久磁石を使わない方式もあります。磁石を変えた場合の大きさ、効率、費用などは設計次第です。レアアースを減らせば必ず航続距離が短くなる、と断定することはできません。

AIとの関係は何か?

AIは計算機上で動く仕組みです。データセンターなどを構成する機器の一部にレアアースを利用する部材があっても、AIの計算原理そのものがレアアース磁石を必要とするわけではありません。

半導体、記憶装置、電源、冷却などの機器は多くの材料と工程で作られています。「AIシステム全体を支える材料の一つ」という見方が適切で、すべての冷却ファンや電源制御に不可欠とは限りません。

代替や使用量削減は可能なのか?

用途に応じて、別の磁石やモーター方式、材料の使用量削減、リサイクルなどを組み合わせられます。ただし、要求される性能や費用を満たせるかは個別に評価する必要があります。

NEDOでは重レアアースを使わない磁石と、レアアース全体を使わない磁石の開発を区別して進めています。何の元素を減らした技術かを確認することが大切です。NEDO「分離回収・次世代磁石 重レアアース確保」

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まとめ

レアアースは磁石や光学材料など、多くの技術で重要な役割を持ちます。ただし、用途は元素や部品ごとに異なり、すべてのセンサーやAIに共通して必須な材料ではありません。製品名だけで判断せず、実際の部品と仕組みから関係を見ていきましょう。

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